93歳からのメッセージ~大田区池上の整体「治療院トゥルーヴォイスミー」~
- 2021年02月22日
- ブログ
施術を通して「私の方が学ばせてもらっているなあ」と感じることがあります。
Tさん(93歳女性)は、長年の肩こり、背中の痛みなどを何とかしたい、ということで来院されました。
大きな病気はなく、言葉、頭脳は共に明晰。
病院からは「年相応」と言われているとのこと。
また普段はマッサージに通っているけど、良くならないとのことでした。
まあ、よく聞く話です。
「検査しても異常なし、でも本人は辛い」
こんな方たちが全国に一体何百万人いるのかな、といつも思います。
Tさんの様子から私はすぐに核心に触れた方が良いと判断し
「Tさん、Tさんは病院では年相応と言われていて、マッサージに行っても良くならないのですよね。それには原因があります。Tさんのその辛さの原因は内面、心の在り方です。」とお伝えしました。
Tさんの反応は早く「あー、そうかあ、、」と深く頷いてから、「センセ実はね、、」
と普段思ってらっしゃることをお話くださいました。
一言で言えば、非常にストレスを抱えてらっしゃるのです。
こんな状態でいくら身体を操作しても、あまり意味はありません。
またすぐに元通りです。
そこで大事になるのが「魂パターン」です。
Tさんは「マネージャー」タイプ。
マネージャーは、誰よりも優しいのが長所であり、短所でもあります。
「優しさからあれもこれもやってあげたくなる、でもそれが過ぎると今度は自分が疲弊する」
マネージャーはそのバランスをいかに取るかが永遠のテーマです。
いずれにせよ、どこかでズバッと線引きしないと、結局は自分のためにも相手のためにもなりません。
そのようなことをお伝えすると
「はあ~、センセこのボケた頭でなくて、もっと若い時にこの話聞きたかったわー」とTさん。
いえいえ全然ボケてなんていません・笑
そして目の端に浮かんだ涙を拭いながら、
「センセ、私ね、もっと善くありたいと思うのね」と仰いました。
私は人生の大先輩からこのような言葉が出たことに感動し、本当に胸打たれました。
思わず
「Tさん、Tさんはこれまでその優しさで多くの方が救われてきました。何歳であっても遅いということは絶対にありません。今からその優しさを自覚した上で周りの方に接してあげてください。Tさんはそれができる人です。ぜひやっていきましょう!」
と熱くなって伝えました。
「優しく接して、その人の良さを育てる」
つまりはこれがTさんの使命です。
そのバランスが上手く取れない時に人は病気になります。
ただそれだけなのです。
ですから、もう一度バランスを取り戻せばよいのです。
施術後
「あー背中がラクになったわー。初対面でこんなに話した人は初めて。センセ、今日は迷ったけど来て本当に良かったー」
とTさん。
私はTさんが見えなくなるまでその後ろ姿を見送っていました。
Tさんは一度振り返ると笑顔で会釈されて、角を曲がって行かれました。
93歳の大先輩からのメッセージ。
大切にしたいと思います。